老朽化による資産価値の低下

人が住まなくなった住宅は、わずか数年で劣化が進行します。通気が止まり湿気がこもることで、木材の腐食やシロアリ被害が発生しやすくなります。屋根や外壁が劣化すれば修繕費用が増え、資産価値は年々下がっていきます。とくに大田市のように海風の影響を受けやすい地域では、塩害による金属部分の腐食も進行しやすい傾向にあります。

固定資産税や管理費用の負担増

空き家でも、固定資産税や都市計画税は発生し続けます。さらに庭木の剪定・草刈り、建物の点検など、年間で数万円～十数万円の維持費が必要になることもあります。

放置したまま「特定空き家」に指定されると、住宅用地特例が解除されて固定資産税が発生する場合があります。長期放置は確実に損失につながるため、早めの対策が大切です。

防犯・防災リスクの増加

人が出入りしない家は、不法侵入や放火、ゴミの不法投棄などの犯罪に巻き込まれる危険が高まります。また、老朽化した家屋が倒壊し、通行人や近隣住宅に被害を及ぼす可能性もあります。台風や地震など自然災害時には、被害の責任を問われることもあり得ます。

近隣住民とのトラブル発生

空き家が放置されると、雑草や木の枝が隣家に越境したり、害虫が発生したりといった問題が生じやすくなります。「苦情を受けてはじめて気づいた」という事例も多く、結果的に修繕や撤去を急がざるを得なくなるケースもあります。

状況把握と登記の確認

まずは、建物の状態と土地の登記情報を整理します。所有者が複数人いる場合（共有名義など）は、全員の同意が必要です。タウン企画では、提携司法書士と連携して相続登記や名義整理をサポートしており、相続未登記のままでもまずは相談可能です。

無料査定で適正価格を把握

現地調査を行い、建物の老朽化度合い・立地条件・道路接面などを確認したうえで査定を実施します。

タウン企画では、売却だけでなく「解体後に更地として売る」「空き家バンクで移住者に紹介する」など、複数の選択肢を比較しながら提案します。

処分方法の選定（売却・解体・活用）

大田市では、空き家の再利用促進を目的に「どがどが空き家バンク」制度が整備されています。条件が合えば、移住希望者に販売・賃貸できる場合もあります。

一方、老朽化が著しい場合は解体・整地後に土地として売却する選択肢もあります。タウン企画は地域業者と連携し、どの方法が最も経済的かをシミュレーションします。

売買契約と引き渡し

売却の場合は、契約書の作成から重要事項の説明→登記→決済→引き渡しという流れになります。遠方に住む所有者の方にも、郵送や電話でのやり取りを中心に手続きの進行をサポートしており、無理なく手続きを完了できるよう丁寧に案内しています。

解体・整地費用

建物の構造（木造・鉄骨・鉄筋コンクリート造など）や、立地条件（重機が入りにくい・道路が狭いなど）によって、費用は大きく変わります。また、周囲の環境や敷地面積、建物の老朽化の程度も影響します。そのため、工事内容や追加費用の有無を確認しておくことが大切です。

税金・登記・仲介手数料

売却時には、印紙税・登記費用・仲介手数料などが発生します。また、相続から3年以内に売却した場合に適用される「空き家特例」により、譲渡所得税が控除されるケースもあります。このような税制優遇を正しく活用するためには、事前に税理士や司法書士などの専門家に相談し、最適なタイミングで進めることが大切です。

補助金・助成制度の活用

大田市では、老朽化した建物の解体や改修費用の一部を補助する制度が設けられている場合があります。

助成を受けるには申請条件や期限があり、自治体の最新情報を確認することが欠かせません。申請書類の準備や見積書の提出が必要になることもあるため、早めの情報収集が費用削減につながります。

家財整理・残置物処分費

空き家には家具・家電・生活用品などが残されていることが多く、これらを整理・処分するにも費用がかかります。一般的に専門の整理業者に依頼するケースが多く、家の広さや物量によって金額が異なります。自分で片付ける場合は時間と労力が必要なため、必要に応じて信頼できる業者を検討しましょう。

トータルコストを把握して進める

空き家の処分は、複数の費用項目が重なりやすいため、全体の流れを整理しておくことが大切です。解体・登記・売却・引き渡しなどを個別に依頼すると手間が増えるため、流れを把握しながら計画的に進めることでコストの無駄を防げます。不動産会社や専門家へ早めに相談することで、トータル費用の見える化が実現できます。